「あなたの周囲にあるもので、あなたの一部でないものは一つもない。それを愛をもって眺め、その中に天国の光を見なさい。あなたは自分に与えられるすべてのものを、そのように理解するようになるだろう。優しい赦しの中で世界は燦然と輝き、あなたがかつて罪深きものと思った一切が、今では天国の一部として解釈し直される」(T-23.in.6:1-4)
奇跡講座には「世界は幻想」と書かれているというのは、奇跡講座について少しでも知っている人ならば、一度は聞いたことがあると思いますが、例えば上のような、奇跡講座のテキストの記述を読んで、正直、「これのどこが「世界は幻想」なのか」と、普通に感じます。
もう正直私には、いろいろなことが素でわからなくなってしまいました。
確かに、ワークブックにはこう書かれています。
「世界は存在しない! これがこのコースが教えようとしている中心概念である」(W-pI.132.6:2)
ですが、このレッスンをよく読むと、このレッスンは、自分の中の思い込みとしての「世界」というイメージや先入観から、実際の世界を解放する、ということについてのレッスンです。
例えば、レッスン132の第13段落では、はじめは確かに、「世界は存在しない」(W-pI.132.13:1)と書かれていますが、最後は、「自分の心を解放するなら、あなたは、解放された世界を見るだろう」(同13:6)と書かれています。
この二つの「世界」が同じことを意味しているとしたら、これは明らかに、わずか1つの段落の中でも、奇跡講座は互いに矛盾したことを述べていることになります。
ですが、このレッスンは、「「世界」から世界を解放する」ということについてのレッスンである、ということが重要です。
ここでは、結論めいたことは、書かないでおきます。